誰にも言えなかった
誰もが抱える心の仲の大きな荷物。下ろしてみれば、優しくなれる。
あなたに出会うまでは。物語の舞台は、ティーンエイジャーをケアするシェルター“ショート・ターム”。ここで働く20代のケアマネージャー、グレイス(ブリー・ラーソン)と、同僚でボーイフレンドのメイソン(ジョン・ギャラガー・Jr.)。子供が出来たことをきっかけに、二人の将来はささやかならがも幸せなものになるかと思われました。でも実は、グレイスの心には、たったひとりの信頼できる彼にも打ち明けられない、深い深い闇が横たわっていたのです。そんなグレイスの心を次第に開いてゆくのは、やはり同じように心に傷を負ったショート・タームの子供たちと、新しく入所してきた、頭が良くて優しい少女ジェイデンや、ストイックでまっすぐな少年、マーカスでした。彼らはみな、親からの虐待やネグレクト、いじめを経験し、心を閉ざしてしまったこどもたちです。
誰もが心に悲しい傷を負っているけれど、ここに暮らす子供たちはみんな、心優しくて繊細な少年少女ばかり。そんな彼らのひたむきな生き様を見ていると「ひとりぼっちで生きるのではなく、大切な人と一緒に、明日を生きることが喜びなんだ」と気づかせてくれます。大きくて温かな愛に包まれた『ショート・ターム』は、きっとあなたも大好きな人と共有したくなる、穏やかで柔らかい感動のものがたり。スクリーンから、かつてない「ぬくもり」が溢れ出してきます。